【C言語】組込みソフトで見かける#pragmaの役割と注意点

C言語

この記事では、組込みソフトのC言語ソースコードにおいて、よく見かける#pragmaついて、代表的な使用法と注意点について紹介します。

#pragmaとは

#pragmaはC言語のプリプロセッサ命令の一つで、コンパイラへの指示や要求を伝えるために使用します。代表的な使用方法として、以下の2つを紹介します。

  • メモリのセクション指定
  • 割り込み関数の指定

使用方法1:メモリのセクション指定

組込みシステム開発においては、変数や関数をメモリ内の決められたアドレス範囲に配置することを要求される場合があります。組込みC言語のコンパイラは、このような要求に対応するため、アドレス範囲をセクションとして定義することができます。そして、#pragmaディレクティブを使用することにより、変数や関数を、どのセクションに配置するかを制御します。

// my_sectionのアドレス範囲内に、変数 myaVariable を配置する例
#pragma data_section=".my_section"
int myVariable;

使用方法2:割り込み関数の指定

組込みシステム開発においては、ハードウェアの割り込みに対応する関数(割り込みハンドラ)を定義する必要があります。割り込み関数は、通常の関数とは使用する命令コードが異なる場合があり、#pragmaディレクティブを使用して、その関数が割り込みハンドラであることをコンパイラに指示する必要があります。

#pragma interrupt
void myInterruptHandler(void) 
{
    // この関数は、割り込みハンドラとしてコンパイルされる
}

注意点

#pragmaディレクティブの記述はコンパイラ依存であり、慎重に使用する必要があります。特定のコンパイラに依存するコードを導入することで、プログラムの移植性や互換性が損なわれる可能性がある為です。コードの移植性を重視する場合は、#pragmaに頼らず、可能な限り標準的な方法で問題を解決することが推奨されます。どうしても#pragmaが必要な場合は、それらのコードを別のソースファイルに配置するなど、コンパイラ依存部分の局所化を図ることも有効です。

まとめ

この記事では、組込みC言語の#pragmaついて、代表的な使用法と注意点について紹介しました。#pragmaを使用する際は、使用方法についてお使いのコンパイラマニュアルを確認することと、将来のコンパイラ変更に備えて、移植性を考えたソフトの構成とすることが重要です。

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